こんにちは。今年も残すところあと数日となりました。

今年の冬は映画の良作が次々に出てきている印象です。今日は最近見た「シュガーラッシュ オンライン」と「ドラゴンボール超 ブロリー」について、お話したいと思います。

結構ネタバレかもしれないので(特にドラゴンボール)、見る前に内容を知りたくない方は読まない方がいいかもです。

 

まず、「シュガーラッシュ オンライン」。

今作は前作である「シュガーラッシュ」の続編です。前作を見た時、世界観の作り込みにものすごく感動したのを覚えています。そして、今回は前作よりさらに緻密に作り込まれていて、画面の中のどこを見ても何かしらの発見があります。さすがピクサー。この映画はWEB制作やSNSのコンテンツ制作等、インターネットに深く関わる仕事の人は見た方がいいと個人的には思いました。

ストーリーは、ゲームセンターのゲームキャラクターである親友同士のラルフとヴァネロペが、ひょんな事からインターネットの世界へ飛び込むというものです。今まで「ゲームセンター」という限られた世界しか知らなかった二人が広大なインターネットの世界に触れる事で、それぞれの考え方や生き方が違う方向にあると気づき始めます。

感想は、完成度の高さにさすがとしか言いようがありません。映像、脚本、構成、全てにスキが無いです。前作を見た人は今回の映画はより一層感動できたのではないでしょうか。人生の中でいくつもの変化に適応し、多様性を認めながら生きていく難しさや喜びが描かれた映画だと思います。

ただ、一つ引っかかるのは、映画が全体的に「重い」という点です。ストーリーはいくつものテーマを集約して構成され、大人が見てクスッと笑えるような仕掛けがいくつもあり、全体的に大人向けのアニメ映画という印象でした。子どもが見ても、この映画の本質がわからないのではないか、と思いました。

次に、「ドラゴンボール超 ブロリー」です。

この映画を見に行った当日、お昼の回を見ようとしたら満員で入れず、仕方なく夕方の回を見た私です。人気は相変わらずですね。因みに私は昔からの原作ファンです。

物語の前半は、サイヤ人がフリーザによって滅ぼされ、生き残ったサイヤ人達がそれぞれ別の場所(星)で生きていくとういう重々しい展開から始まります。

後半はその中でも生き残ったサイヤ人である悟空とベジータ、そして違う星で生き延びたブロリーが再開し、熱いバトルが繰り広げられるというものです。

違う星で孤独に育ったブロリー、本来仲間である悟空達と不本意ながらも戦わなければいけない…重い展開を想像しました。

物語の後半、

過去とか自分のアイデンティティとかそんな事は関係ねぇ!!!

オラオラオラオラ!!!!ドカドカドカドカッ!!!!バキッ!!ズギャーン!!!!!

と言わんばかりの戦闘シーンが続きます。戦闘の合間に人間ドラマが垣間見えるのかと思ったら全くそんな事はなく、只々ずっと力と力のぶつかり合いが続きます。また、ブロリーは悪役ではないので、この戦いは勧善懲悪というわけでもないのです。本当に、純粋な肉弾戦が繰り広げられます。「なぜ俺は戦わなければいけないんだ」とか「サイヤ人としての自分は…」とか、そんな展開は皆無です。

感想は、かなりびっくりしたというのが正直なところです。前半のストーリーはなんだったのかと思うほど、後半がシンプルに作られていて、最近の作り込まれた作品とは全然違うものだったからです。ただ、戦闘シーンの作画が本当にカッコよくて、アニメーターさん達の仕事が素晴らしかったです。

シュガーラッシュ オンラインと見比べて見て思うのは、おそらく少年たちが「面白い!」と思って見るのはこの「ドラゴンボール超」の方だと思いました。こちらの方が子ども向けという印象です。おそらく大多数の人はドラゴンボールに深いテーマなどは求めていない気がします。

私としては、「シュガーラッシュ オンライン」のような作り込まれたアニメ映画、「ドラゴンボール超 ブロリー」のような

シンプルなエンターテインメントであるアニメ映画、どちらも大好きなので、これからも沢山見たいと思いました。どちらも大人達が本気で向き合って制作した作品であることに変わりはありません。

 

2018年は思ったより映画が見れませんでした。2019年は新作映画を中心に見ていきたいと思います。

それではみなさん良いお年を!グラフィックデザイナー津森でした。